HOME >> 実際にあったご相談実例 >> 相続放棄をすれば、子、父母、兄弟姉妹へと相続権が移ります!ご注意を!

実際にあったご相談実例

借金に追われていた弟が死亡し、両親が相続放棄をしました(弟は未婚で子供なし)。次は兄である私が相続人になると聞いたのですが、その借金を返さないといけないのでしょうか?

相続放棄と相続順位の移り変わりに関するご相談です。まず、今回死亡された弟様は未婚でお子様もおられないということですので、法廷相続人はご両親になります。

しかし、弟様には借金があった為にご両親が相続放棄をされました。この場合、そこで借金がなくなるのではなく、ご両親が相続人ではなくなる(そもそも存在していなかったのと同じ状態)になるので、未婚、子供なし、ご両親なしの場合の相続順位として兄弟姉妹が相続人になる事になります

 

ただ、そうは言ってもご両親は実在しておりますので、債権者からの取り立てはまずご両親へいくと考えられます。しかし、ご両親は既に相続放棄が完了し、その証明となる書類をお持ちですので、それを債権者に提示することで取り立てから免れることができ、その取り立ては次の相続人であります兄弟姉妹に向かう事になります。

 

今回のご相談はいままさにこの状況かと思いますが、では被相続人である弟様の借金をお兄様が支払わなければならないかというと、必ずしもそうではありません。お兄様にももちろん相続放棄を選択する権利がありますので、ご両親と同じように相続放棄の手続きをすることで、相続人としての地位を失い、それとも共に相続権も消滅することになります。

 

では、お兄様にお子様がおられた場合、被相続人からみると甥姪にあたるわけですが、次はこの方々が借金の取り立てに追われる事になるのでしょうか?

答えはNOです。

ご両親が相続放棄をされたとき、「そもそも存在しなかったのと同じ状態」になるとお伝え致しました。お兄様が相続放棄をされれば同じく「そもそも存在しなかったのと同じ状態」になりますので、イメージとしては弟様は一人っ子のようになります。そうであれば、甥姪の方が借金を相続する事はあり得ないという事はご理解いただけるかと思います。

 

状態としては似ていますが、全く異なるケースとしてお兄様が弟様よりも先に他界していた場合(お兄様が「いない」という意味では同じような状況です)、この場合は甥姪にあたる方が「代襲相続人」として相続権を得る事になり、弟様の借金を背負う事になってしまいます。

 

このように、相続放棄によって相続人ではなくなることと、故人よりも先に死亡している場合(死亡しているので相続人になれない)では相続権の移り変わりに大きな違いがありますので、ご不安でしたら一度専門家にご相談されることをお勧め致します。

 

特に相続放棄については期限が厳密に定められており、その期限を経過してしまうと放棄が認められなくなってしまいます。それによって多額の借金を背負ってしまうという危険性もありますので、自分は相続人なのかどうか、相続放棄の期限はいつまでなのか、まずはそこをしっかりご確認された方がよいと思います。

 

■■■まとめ■■■

・相続放棄をした場合と先に死亡している場合では、誰が相続人になるのかが異なるので注意。
・相続放棄の期限は「自分が相続人であることを知ってから3ヶ月以内」です。
・相続放棄をしたことが債権者に通知されたり次の相続人に通知されることはないので、必要に応じて自分から連絡をすること。(特に次の順位の相続人の方へは借金の存在をお伝えされた方が良いと思います)

 

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