HOME >> 実際にあったご相談実例 >> 〈死亡後の手続き〉年金を受け取っていた方が亡くなった場合の手続きについて

実際にあったご相談実例

3か月前に亡くなった主人の口座に年金が振り込まれていました。これは受け取ってよいのでしょうか。また死亡した連絡はどこにすればよいのでしょうか。今は気持ちの整理がつかず、まだ何も手続きをしないまま放置になってしまっています…

相続のお手続きに関するご相談の中でも、最近特に増えているのが年金についてのご相談です。

 

年金の相続手続きについては、

・年金を受け取っていたかどうか(給付が開始していたか)

・加入していた年金の種類(国民年金、厚生年金、共済年金など)

などによってお手続きが全く異なってきます。

 

 

今回は「年金を受け取っていた」場合のお手続きについてのご相談ですね。

年金の受給状況、加入状況は、年金手帳または年金証書でご確認いただくか、年金事務所に問い合わせてご確認ください。

 

 

まず、年金を受け取っていた方が亡くなった場合、国民年金加入者(第1号被保険者)であれば14日以内に、厚生年金または共済年金加入者(第2号被保険者)であれば10日以内に、お近くの年金事務所または街角の年金事務センター「年金受給権者死亡届(報告書)」を提出する必要があります。

 

・国民年金加入者(第1号被保険者)→14日以内

・厚生年金または共済年金加入者(第2号被保険者)→10日以内

・お近くの年金事務所または街角の年金事務センターで手続き

・「年金受給権者死亡届(報告書)」を提出

 

 

年金受給権者死亡届(報告書)の用紙、記載例は下記にございます。

ご参考下さいませ。

年金受給権者死亡届(記載例)の用紙はこちら

年金受給権者死亡届(報告書)の記載例はこちら

 

 

なお、生前、日本年金機構に個人番号(マイナンバー)の収録をされている方はこの届出の必要はありません。

相続開始とともに多々あるお手続き、一つでも省略できるのはとてもありがたいですよね。

個人番号を登録できるところにはできるだけ届出をしておくことをオススメします。

 

 

 

今回のご相談は、3か月前にお亡くなりになられたご主人様の通帳に引き続き年金が振り込まれていたということで、まずはこの「年金受給権者死亡届(報告書)」を早急に提出しなければなりません

なぜなら、年金は受給者(今回のご相談ではご主人様)固有の権利であって、その権利を相続することはできないからです。

 

 

次に、今回振り込まれた年金を受け取ってよいかということについてですが、答えは・・・

 

 

 

死亡した月と振り込まれた月によって異なります!!

 

 

 

・・・これだけではあまり答えにならないですよね、申し訳ありません。

でも、実際そうなんです。

だから一概には判断できないので注意が必要ということですね。

 

 

そもそもの年金の支給制度について、簡単にご説明いたします。

 

基本的に老齢基礎年金の受給権は、65歳に達した日に発生し、亡くなった日に喪失します。

(ご自身でその他申請をされている場合はこれに限りません)

 

これに伴い、65歳に達した翌月から支給が開始され、亡くなった日の「月」分まで支給されます。

そして、実際には、2か月分をまとめて翌月(偶数月)15日に振り込まれる仕組みとなっています。

 

すごくわかりにくい説明ですよね、すいません。

具体的に申しますと、6・7月分の支給分は8月15日に振り込まれるということです。

 

 

では、今回のご相談者様はこの振り込まれた金額を受け取ってよいのか、について検証します。

お亡くなりになられた日を確認しましたところ、5月27日とのことでした。

ここでわかるのは、

死亡日:5月27日

振込日:8月15日

ということです。

 

 

ここから分析して考えてみますと、5月27日が死亡日ということは5月分まで受給権があり、本来受け取るべき年金は4・5月分が振り込まれた6月15日分まで。

しかし、「年金受給権者死亡届」を提出していなかったので、6.7月分も振り込まれてしまったというわけです。

よって、この8月15日分は受け取るべきではない、過払い分であることが分かりました。

このような場合には、年金事務所に連絡をし、還付手続きをする必要があります

 

 

また逆のケースで、本来受け取るべき年金を受け取っていないというケースが生じる場合があります。

これが「未支給年金」と呼ばれるものです。

未支給年金が起こりうる原因として、2つ考えられます。

 

 

①そもそもの年金受給手続きをしていない

日本は「国民皆年金制度」ですが、各種手続きは自動的にはされません。

つまり受給権が発生した場合はご自身で届け出なければなりません。

よって、年金はきちんと納めていたが受け取る手続きをしていなかった場合に未支給年金が発生します。

但し、こちらに関しては5年で請求権が消滅してしまいます。

 

 

②支給日前に振込口座を解約(もしくは凍結)してしまった

先ほど申しましたように、年金は該当する2か月分が翌月15日に振り込まれます。

もし12月3日に亡くなり、銀行口座の相続手続きを1月20日に完了している方がいるとします。

この方の場合、12月分まで年金を受け取ることができるわけですが、この12月分の年金は翌年の2月15日に振り込まれます。

しかし、振り込むべき口座が相続手続き完了によって失くなってしまっていますので、振り込むことができず、未支給年金が発生します。

 

 

日本年金機構は定期的に年金の納付や支給状況をチェックしているので、未支給年金が発生している可能性がある場合は相続人宛に通知が来ることが多いようです。

(当センターでも何度もそのようなお手紙を拝見しております)

 

もし、この通知があった場合、年金がきちんと振り込まれているのか、実際に未支給年金が発生しているのならば、上記①②どちらの場合に該当するのか確認することが大切です。

金銭管理は全てご主人様(または奥様)に任せていたので状況がわからない・・・という方は、まず年金事務所に確認しましょう。

 

 

さて、この未支給年金ですが、誰でも受け取れるのかというと・・・

 

答えはNOです!

 

未支給年金を受け取る(申請をする)には下記の要件を満たしている必要があります。

 

 

【未支給年金を受け取る要件】

「配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、または左記の者以外の3親等内の親族のうち、死亡当時生計を同じくしている者

 

 

上記の要件をもう一度ご覧下さい。

「のうち」という文言から敢えて赤色にしているところがポイントです。

つまり、「誰か」という要件と合わせて「死亡当時に生活を共にしているか」という要件を満たす必要があるということです。

 

配偶者の方については生活を共にしているという可能性が高いかと思われますが、お子様の場合、ご結婚などで親元を離れて別に生活をしているということも考えられます。

この場合は請求することができないということです。

 

 

そして、この未支給年金は受け取る順番も法律で決められています

①配偶者

②子

③父母

④孫

⑤祖父母

⑥兄弟姉妹

⑦上記以外の3親等以内の親族

もし、同順位の方が2人以上いた場合は、代表者1人が手続きをし、その支給は全額を全員に対してしたものとみなされます。

 

 

亡くなった方の手続きとは別に、一定の条件を満たす遺族の方に対し支払われる年金制度もあります。

<関連記事>

〈死亡後の手続き〉国民年金の手続きについて

〈死亡後の手続き〉厚生年金(共済年金)の手続きについて

 

 

このように、年金は加入状況、受給状況、遺族の状況などにより、死亡後の手続きは多種多様です。

必要書類なども含め、事前にお近くの年金事務所または街角の年金事務センターに問い合わせましょう。

<参考ホームページ>

日本年金機構

 

 

今回のご相談にありました「一度受け取った年金、返さなくても・・・」という声も時々お聞きしますが、正規のお手続きも含め、下記のような罰則もきちんと法律で決められていますので、すべき手続きはきちんとしましょう。

 

<不正受給>

偽りその他不正な手段により給付を受けたもの:3年以下の懲役又は100万以下の罰金

 

<虚偽の届出等>

資格の得喪等、虚偽の書類提出や申述:6か月以下の懲役又は30万以下の罰金

 

<無届等>

資格の得喪等:30万以下の罰金

 

 

当センターには年金制度に強い社会保険労務士がおりますので、複雑な年金制度にお困りの際はお気軽にご連絡ください。

 

このように死亡後、葬儀後は悲しみが癒える間もなく手続きに追われることばかりですが、それぞれの期限内に手続きを終えれるよう、下記を参考に手続きを整理して進めていきましょう。

死亡後、葬儀後に行う手続き一覧

 

相続手続きの代行について詳しく知りたい!方はこちら>>

サービス内容・手続き料金一覧

 

■■■■■■■■ まとめ ■■■■■■■■

年金を受け取っていた方が亡くなられた場合は、近くの年金事務所または街角の年金事務センター「年金受給権者死亡届(報告書)」を届け出る

国民年金加入者の場合は14日以内に、厚生年金または共済年金加入者の場合は10日以内に行う

未支給年金が発生している場合は、請求権者が近くの年金事務所または街角の年金事務センターに申請をする

 

 

 

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