HOME >> 実際にあったご相談実例 >> 相続人に海外在住の者がいて、印鑑登録証明書がありません。相続手続きはできるのでしょうか。

実際にあったご相談実例

私の父が亡くなりました。母、姉、私の3人が相続人ですが、姉は国際結婚をしており、現在はアメリカに在住しています。
当然日本に住民票がないので印鑑登録証明書もありませんが、銀行や不動産などの相続手続きが進めることはできるのでしょうか?何か手続きを進める方法はないのでしょうか。

法定相続人の中に海外在住(海外にお住い)の方がおられるケース、このご相談が非常に増えております。

インターネットの普及が一番の理由だと思いますが、相続手続きを代行(ご本人様に代わって相続手続きを行う)してくれるところを探すという行為自体が増えてきているということなのかもしれませんね。

 

 

さて、本題になりますが、法定相続人の中に海外在住の方がおられる場合、相続に伴う様々なお手続きが少し複雑になります

全員が日本在住であるケースを通常の手続きとすれば、状況が異なりますので当然ですよね。

 

 

日本では出生とともに戸籍に入籍し、住民票が作成され、成人した時点から実印登録ができる(印鑑登録証明書を取得できる)のが一般的ですが、これらは日本独特の制度であり、全ての国で戸籍制度と印鑑登録制度があるわけではありません

(※実印登録は必須ではありませんので、必要が生じるまで登録をしなくても問題ありません)

 

また、日本に住んでいるからこその「住民」ですので、日本から離れて生活を始めると住民票がなくなります(「除票」という除かれた住民票になります)。

住民票がなくなれば、それと同時に実印登録も抹消となり、印鑑登録証明書の発行が出来なくなります。

 

 

こういった経緯により、日本の法律に則って進める相続手続きにおいては、海外在住の相続人の方に同様の必要書類を求めても取得することが出来ず、提出することも出来ないことになります。

 

 

では、今回のように相続人の中に海外在住の方がおられる場合、遺産相続手続きが全くできないのかと申しますと・・・

 

いえ、できます!!

 

できると言いましても、銀行や不動産のお手続きにおいて必要書類の提出を省略できるということではありませんのでお間違えなく。

具体的にどうすれば良いかというと、日本に一時帰国し、役所に実印登録に行ったとしても印鑑登録証明書を取得することはできません

そもそも印鑑登録証明書とは、現住所をもとに実印登録をする制度ですので、日本に住民票がない方は登録することができないからです。

 

 

「出来ない」ばかりで結局どうすれば・・・という感じかもしれませんが、相続人の方の住民票、印鑑証明書の代わりとなる書面を提出することでお手続きが可能となります。

(※手続きの内容によっては住民票が不要なケースもありますが、印鑑登録証明書は多くの手続きで必須になります)

 

 

では、具体的にどのような書面を用意すればよいのかそれぞれご説明致します。

 

 

〇在留証明

海外在住であることを証明するために「在留証明」を取得します。

但し、こちらは以下の条件を満たしていなければ申請できませんのでご注意下さい。

1)日本国籍を有していること。(二重国籍を含む)

2)外国の滞在期間が3か月以上あり、現在そこに居住していること。(その時点で3か月未満であっても今後3か月以上の滞在が見込まれている場合も可)

3)本人が出向いて申請すること。(出向くことができないやむを得ない事情がある場合は代理申請可)

 

 

〇サイン証明

日本は印鑑によって意思を表す文化ですが、外国はそうでない場合がほとんどです。

つまり「印鑑」という概念がない場合、それに代わるものとして「サイン」を使いますが、本人のサインであることを証明する書類としてサイン証明を取得します。

 

サイン証明の発行には2つのパターンがあります。

【A】在外公館が発行する証明書と申請者が領事の面前で署名した私文書を綴り合わせて割り印を行う

遺産分割期協議書や銀行の相続届などに署名と拇印を領事の面前で行い、本人の行為であることを証明してもらう方法です。

【B】申請者の署名を単独で証明するもの

所定の用紙に、署名と拇印またサイン証明の使用用途・提出先を記入し、証明してもらう方法です。

 

こちらも、在留証明と同様、以下の条件をすべて満たしていなければなりません。

1)日本国籍を有していること

※元日本人の方の場合、在住している国によっては失効したパスポートや戸籍謄本等を用意できれば遺産相続手続きや日本に所有している財産整理に係る手続きに際し,発給できる場合もある。

2)本人が出向いて申請すること

※領事の前で署名及び拇印をするため、代理人申請は不可。

 

 

これら、在留証明、サイン証明等の発行窓口は、各国の在外公館(領事館や大使館)となります。

発行するための必要書類等は各国により異なりますので、これらを取得する際は必ず事前に問い合わせしておきましょう。

 

 

国際結婚、グローバル化が進んでいる現在、相続人が海外在住で・・・といったケースは決して他人事ではありません。

こういったケースで一番の難点になるのは各国によって法律や制度が異なっていることです。

 

サイン証明、在留証明、戸籍謄本やそれに代わる書類の取得等、当センターでも韓国、ドイツ、インドネシア、オーストラリアなど各国のお手続きに関するサポートを承ってきました

同様のケースでお困りの方は当センターまでお気軽にご相談ください。

 

 

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