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実際にあったご相談実例

実際にあったご相談実例

不動産を路線価で計算すると800万円ぐらいになりました。しかし、私の実家はかなりの田舎で建物も古く、売却をすると300万円ぐらいにしかならないようです。路線価で計算するとかなりのマイナスになってしまうのですが、今300万円で売却したとしてもやはり800万円の評価として申告しなければならないのでしょうか?

先に結論から申しますと、

売却価格の300万円で評価して申告をすることは「可能」

です。

 

ただし、この場合は相続税の申告手続きとしまして、相続税申告書に不動産の売買契約書を添付する必要があります。

(売買価格を確認するためには当然ですよね)

 

 

では、なぜ可能かと申しますと、

相続財産の価額は「時価」により評価するためです。

 

「時価」とは、相続時において、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいいます。

お寿司やさんなどで「時価」と書かれたメニューをご覧になられた方もおられるかと思いますが、それと近しいイメージかもしれませんね。

 

 

【参考条文】

第二十二条(評価の原則)

特別の定めのあるものを除くほか、相続、遺贈又は贈与により取得した財産の価額は、当該財産の取得の時における時価により、当該財産の価額から控除すべき債務の金額は、その時の現況による。

 

 

ただし、その金額を各ご家庭の各ご資産ごとに測定するのは課税実務上非常に煩雑になりますし、また、公平性も担保されていないため、国税庁は財産評価基本通達により、一律の評価方法を定めています

これが、土地の場合は原則として路線価で評価することになる理由です。

 

一方で、国税庁が定める財産評価基本通達は万能の評価方法ではなく、今回のご相談のように路線価が高く、実際の売却価格が低いような場合も散見されます。

そういった財産評価基本通達で評価することがなじまない場合は、実際の売却価格を時価と考えて申告することも認められます

 

 

この申告方法の注意点として、以下のような場合には売却価格により評価することはできません。

① 相続開始時から売却時期までの期間が長い場合

② 売却先が親族など特別な関係のある者である場合

③ 売り急ぎ等により相当の値引きを受けている場合

 

上記①~③のいずれかに該当する場合には、売却価額ではなく、路線価方式の800万円で評価することになります。

 

 

ではここでちょっと面白い発想をしてみましょう。

今回のご相談は路線価が800万円、売却価格が300万円でしたが、反対に路線価が300万円、売却価格が800万円である場合はいかがでしょうか?

上記の考え方であれば「売却価格の800万円で評価する」必要があるのではないかと疑問が生じます。

 

 

結論は、

路線価の300万円で評価することが可能

です。

(この数字だけを見るといいとこ取りのように感じますが、納税者である皆様にとってはうれしいお話かもしれませんね)

 

路線価方式による評価は、財産評価基本通達によって定められている評価であり、課税の不公平をなくすために国税当局が一律に定めている(認めている)評価方法であるため、売却価格が高い場合であっても、路線価方式により評価することは可能ということです。

 

要は、原則は路線価、その例外として売買価格で評価ということです。

ご参考まで。

 

 

話は少し脱線しますが、相続した不動産の売却には様々な税金が絡んできます

例えば譲渡所得税がその代表的なものですが、取得価格よりも高く売れた場合はその利益に対して一定の税金を支払わなければなりません

 

「相続で取得したんだからゼロ円なんですけど…」という声が聞こえてきそうですが、正しく申告すれば必ずゼロ円とは限りません。

 

また、自分が住んでなかったご自宅を売却される場合、どのような状態で家が使用されていたかわからないので、売却後すぐに何かトラブルが起こるということが考えられます

例えば雨漏り、壁のヒビ割れ、配管の詰まりなどが代表的な例です。

こういった欠陥をだれが保証するのでしょうか?

買主ですか?それとも全く住んでいなかった売主(相続人)ですか?

 

不動産の売買は大きな金額が動きますので、些細なことでもトラブルに発展しかねません。

特に相続した不動産を売却する場合はそういったリスクが高くなりますので、できるだけ専門家にサポートしてもらうことをお勧め致します

 

当方でも相続に精通した宅地建物取引士が売却のサポートを致しますので、相続不動産の売却をお考えの場合はお気軽にご相談下さいませ。

 

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