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実際にあったご相談実例

実際にあったご相談実例

数年前、父との間で亡くなったら住んでいた家を私に贈与するという契約書を作成しました。しかし、最近になって、身の回りの世話をしてくれている姪に贈与すると言って遺言書も作成したようです。この場合はどちらが優先されるのでしょうか?

「亡くなったら〇〇を△△に贈与する」

 

ご相談者様がお父様と交わされております契約ですが、これは「死因贈与」と呼ばれ、条件付の贈与とイメージしていただくとわかりやすいかと思います。

つまり、「2者間で行われる無償の契約(贈与)に「自分が死んだらあなたに渡しますよ」という条件のついた財産をあげる生前の約束」と考えてください。 

 

 

一般的に「契約」をするときは書面に署名捺印し、その証拠を残す場合が多いですよね。

契約自体は口頭でも有効に成立していますが、第三者、対外的なことを考えるとその通りだと思います。

今回のご相談者様も契約書を作成しておられるとのことですので、その契約の成立は誰の目にも明らかです。

 

しかし、最近になってその内容を上書きするような遺言書を作成されたとのこと。

お父様から姪の方への遺言ですので、法律的には「遺贈」という形式になります。

 

「遺贈」とは「遺言により人に遺言者の財産を無償で譲ること」ですが、この文言だけみると、死因贈与とほとんど変わらないような気がしますね。

贈与の契機はどちらも「死亡」、死因贈与も遺贈も「あげる」ということでは全く同じです。

 

 

では今回のご相談の一番のポイント、死因贈与と遺言のどちらが優先されるのかということですが、内容がほとんど同じですので、原則として「日付の新しい方」が優先されることになります。

お父様が遺言書を撤回(破棄、書き換えなど)をしなければ、遺言書に従って姪の方が不動産をもらうことになります。

 

遺言書の撤回と言っても「お父さんが勝手に書いているので…」と言われるかもしれませんね。

おっしゃる通り、「遺言」とは自分の財産などについて、本人の意思表示を書面に書き記したものです。

つまり、遺言は遺言者の意思のみ(一方的)で成立するのに対し、契約は2者間の合意で成立しますので、この点で2つは大きく異なっています。

 

〈民法第1022条〉
遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、その遺言の全部又は一部を撤回することができる。

 

このように民法でも遺言書の撤回は明確に定められており、遺言者は「いつでも」撤回ができます。

これに対して契約は2者間での合意ですので、一方の意思だけで勝手に解除することは難しいと考えられます。

(「介護をすることを条件に」などの負担付き死因贈与の場合で、その一部がすでに履行されていた場合、もはや解除できないと考えられています)

 

つまり、現時点で死因贈与契約と遺言書の両方が存在しているのであれば、内容が重複する部分については日付の新しいものが優先されることになりますが、死因贈与契約の場合は一方的な撤回ができず、遺言書でれば遺言者の意思だけで撤回が可能ですので、これから先お父様が遺言書を書き換えたり破棄されることがあれば、ご相談者様は不動産をもらうことも不可能ではありません!

 

日付の新しさだけで言うと姪の方に有利な状況かもしれませんが、契約か遺言かという点ではご相談者様の方が勝手に解除されにくいという強みがあるかと思います。

(かといって、お父様は一度契約してしまった以上は二度と契約の解除ができないのかというと、そうではありませんが)

 

 

これからのお父様との関わり方、関係によってはお父様のお考えも変わるかもしれませんので、良い関係が作れると良いですね。

具体的な解決策のご提案・お手伝いというよりは、ご相談への回答のみでしたが、事例の一つとしてお伝えさせていただきました。

 

 

尚、少し余談にはなりますが、遺言書うんぬんではなくお父様が姪の方へ不動産の名義を変更してしまった場合、つまり贈与契約によって死亡前に所有権を移転してしまった場合、死因贈与契約をしているご相談者様の権利はどうなるのでしょうか?

いわゆる二重譲渡の状況ですが、この場合は登記を先に済ませた姪の方に軍配が上がります(民法177条)

 

ではご相談者様はお父様の相続が開始するまでずっと不安定なままなのかというと、死因贈与契約を原因として「始期付所有権移転仮登記」をすることができます。

難しい言葉ですが、要は本来の登記ではなく仮の登記で、権利を保全するために活用されるものです。

これをしておけばお父様は勝手に売却などできなくなりますので、少し安心できるかもしれませんね。

不動産に関して死因贈与契約を交わした場合は、早い時点でこの手続きをされるというのも一つの方法かと思います。

ご参考まで。

 

 

死因贈与、また、遺贈に関しては当センターにもたくさんのご相談が寄せられています。

お困りの際はぜひご連絡ください。

 

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