HOME >> 実際にあったご相談実例 >> 配偶者(妻・夫)が死亡し、未成年の子供がいる場合の遺産相続手続き

実際にあったご相談実例

配偶者である夫が死亡しました。子供が1人おり、年齢はまだ3歳の未成年です。銀行に手続きをしにいったところ、特別代理人か未成年後見人という人が必要と言われたのですが…

若くしてご主人がお亡くなりになられたとのことで、悲痛な表情でご相談に来られました。今は何もする気がおきない、何も考えられない、何もしたくない、本当に本当に辛い…と涙を流されていたことを覚えております。

 

そのような状況の中でも、無機質な事務手続きだけは期限通りに迫って参ります。当センターができることは、絶対にご本人様しかできない手続きをのぞき、それ以外の可能な限りの手続きを全てお手伝いさせていただくことです。

 

今回のケースで考えますと、おっしゃられております通り「未成年後見人」もしくは「特別代理人」という人を決めなければなりません。

※一般的には「特別代理人」で事足りますが、対象者があまりにも幼かったり財産額が多額の場合、また、家族関係など様々な要因で「未成年後見人」を勧められたり選任されたケースがあるようです。

 

通常であればその場合は親が親権者として代わりにハンコを押して手続きをする方法が考えられると思いますが、相続手続きにおいてはそれができません。ご主人がお亡くなりになられた場合、また反対に奥様がお亡くなりになられた場合もそうですが、相続人は配偶者とその子供になります。

このとき、その相続人2名はそれぞれ2分の1ずつの相続権を有しますが、例えば配偶者が全てを相続することになれば、子供は全く何も相続しないことになります。反対に子供が全てを相続すれば配偶者が0になります。

 

つまり、片方の相続分を増やせばもう一方の相続分が減るというシーソーのような関係になり、もしも配偶者がその未成年の子供の親権者として代わりに手続きをすることになれば、配偶者は自分の相続分を増やして相手の相続分を「意図的に」減らす事ができる、いわゆる「利益相反」という関係になります。

その為、利害関係のない第三者が特別代理人または未成年後見人として選任され、未成年の子供の代理人として遺産分割協議をすることになります。

 

特別代理人と未成年後見人については改めて詳しくご説明させていただきますが、どちらも管轄の家庭裁判所に申立てし、選任してもらう必要があります。

以下、申立てに際しての家庭裁判所のページです。

特別代理人選任(親権者とその子との利益相反の場合)
未成年後見人選任

 

裁判所により選任された特別代理人(または未成年後見人)は未成年の子供の代理人となって相続権を主張しますので、原則として法定相続分を下回るような分割内容で合意することは不可です。

つまり、配偶者が全てを相続し、子供は何も相続しないという方法ができなくなります

現実的には子供の預金通帳は親権者が管理する事になると思いますが、遺産分割では少なくとも法定相続分を最低ラインとして分配することになります。

 

未成年のお子様がおられるようなご家庭こそ、万が一配偶者が早くに他界された場合は一日も早い預金口座の凍結解除が必要になるかと思いますが、実際はこういった所定の手続きを経るまで口座の解約払い戻しができず、生活資金に困窮するというケースも多々ございます。

そういった面をカバーする為には、やはりいくらかでも生命保険に加入しておく事は必要かもしれませんね。

生命保険であれば、受取人として配偶者が指定されていた場合、他の相続人の同意を経る事なく単独で手続きすることが可能です。

ご参考まで。

 

 

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