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【相談事例】遺言書を隠しても相続欠格者にならない!?その理由は?

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【相談事例】遺言書を隠しても相続欠格者にならない!?その理由は?

母が亡くなり、遺言書が見つかりました。しかし、あまりにも私に有利な内容の遺言だったので、兄や弟と揉めるのが嫌で遺言書を隠してしまいました。遺産分割は兄弟全員で協議して行ったのですが、後日、遺言書があったことを知った兄が、私が遺言書を隠していたのだから相続欠格者であると言い出しました。私は相続欠格者になるのでしょうか…

 

自筆証書遺言を隠匿(※)した場合、その隠匿した人は相続欠格者になるのか?というご相談です。

 

隠匿とは、隠したりして発見を妨げるような状態に置くことです

 

 

まず”今回のご相談ケース”での結論から申しますと、

 

相続欠格者に当てはまらない(=相続人として相続する事ができる)

 

です。

 

 

もちろん、亡きお母様が家族のことを想って書いた最期のメッセージですので、どんな理由があっても自分一人の判断で隠してしまう行為は決して正しいとは言えないでしょう

 

 

しかし、遺言書を隠したからといって100%相続欠格者になってしまうというわけではないのです。

 

 

実際は具体的な状況によって異なりますので、あくまでも一例としてご覧ください。

 

 

 

目次【本記事の内容】

 

1.相続欠格とは

 

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相続欠格とは、相続人としての資格を失わせる制度のことをいいます。

 

 

相続人としての資格を持っていても、相続するに値しない一定の行為をした場合には、当たり前に相続人としての権利を失うことになります。

 

 

この相続するに値しない一定の行為のこと「相続欠格事由」といい、具体的には民法891条の次の5つが挙げられます。

 

(条文を抜粋し、少しわかりやすい言葉や表現に置き換えています)

 

 

<相続欠格事由 民法891条>

 

1 故意に被相続人や自分以外の相続人を死亡させ、または死亡させようとして刑に処せられた者

 

2 被相続人が殺害されたことを知りながら、告訴、告発をしなかった者。ただし、そのものに是非の弁別がないとき(まだ小さな子供の場合など)、または殺害者が自己の配偶者もしくは直系血族(子、孫、親、祖父母)であった場合は例外。

 

3 詐欺や脅迫により、被相続人が相続に関する遺言を作成・撤回・取消・変更することを妨げた者

 

4 詐欺や脅迫により、被相続人が相続に関する遺言を作成・撤回・取消・変更させた者

 

5 相続に関する被相続人の遺言書について、偽造・変造・破棄・隠匿した者

 

※被相続人とは、お亡くなりになられたご本人のことです。

 

 

ちなみに「相続欠格」「相続放棄」「相続排除」と混同される方もいますが、違いを簡単に言うと以下のようになります。

 

 

【相続放棄】

相続人が「いらない」と自ら相続財産を手放すことです。

 

誰かに強要されるものではなく、相続人である本人が決めます。

 

また、相続発生前に相続放棄をすることはできません。

 

 

【相続廃除】

例えば母親が相続人である子に虐待されたり重大な侮辱を受けたりしたことで、母が自らの意思によってその子の相続人としての資格を失わせることです。

 

相続廃除を決めるのは母であり、子ではありません

 

母は生前に相続廃除することが可能ですし、死後に遺言によってすることも可能です。

 

 

この2つに対して相続欠格は、

 

相続欠格事由に該当する行為を行うことで特別な手続きをしなくても法律上一括して、相続人としての資格を剥奪

 

されてしまいます。

 

 

誰がするでもなく、「法律上当然に」という部分が相続欠格の特徴ですね。

 

 

 

2.遺言書を隠匿した場合

 

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「遺言書を隠匿した」というのは、「遺言書の発見を妨げるような状態に置くこと」を意味します。

 

今回のご相談者様のケースがそうですね。

 

 

これは相続欠格事由の5号

 

「相続に関する被相続人の遺言書について、偽造・変造・破棄・隠匿した者」

 

に正に該当します。

 

 

遺言書を隠すことはもちろん、偽の遺言書を作ったり(偽造)書き換えたり(変造)、破り捨てたり(破棄)した場合など、相続欠格事由のいずれかに該当した場合には、相続欠格者とみなされ、相続人としての資格を完全に失ってしまうので、一切相続することができません。

 

 

また、偽造や変造を行なった場合、その者は相続欠格者に該当するだけでなく、私文書偽造という別の罪にも問われ「3ヶ月以上5年以下の懲役」を課せられる可能性もあります。

 

 

遺言者(被相続人)の最期のメッセージを、自分の都合の良いように偽造したり書き換えたりすることはそれだけ大きな罪になるのです。

 

 

 

3.遺言書を隠匿しても相続欠格にならない場合

 

では、今回のケースの結論のように、相続人が故意に遺言書を隠しても、相続欠格にならないケースがあります。

 

 

それには以下のような判例があります。

 

 

『相続人が相続に関する被相続人の遺言書を破棄又は隠匿した場合において、相続人の行為が相続に関して不当な利益を目的とするものでなかったときは、相続人は民法891条5号所定の相続欠格者には当てはまらないものと解するのが相当である』

(最判平成9年1月28日)

 

 

つまり、

 

相続人の遺言書を破棄したり隠匿したりした行為が自分の利益のためのものでなければ相続欠格にはならない

 

ということです。

 

 

ご相談者様のように遺言書が自分に有利すぎるため兄弟間の仲が壊れることを恐れて隠してしまったり、他にも遺言書と気がつかずに遺品と一緒にしまい込んだり誤って捨ててしまったりした場合には、相続欠格には該当しないということです。

 

 

 

4.トラブル防止!公正証書遺言がおすすめ

 

今回のような遺言書のトラブルを防ぐために最もオススメの遺言方法は、公正証書遺言です。

 

 

そのメリットは、

 

公証役場という法務省管轄の役所で確実に保管されるので、相続人や第三者に隠匿・偽造・変造・破棄をされる恐れがない

 

専門家の知識の元、相続トラブルを未然に防ぐ遺言書の書き方のアドバイスをもらいながら有効な遺言書を作成する事ができる

 

などが挙げられます。

 

 

細かな説明は割愛させていただきますが、ぜひ、これから遺言書の作成を考えている方は、それぞれの遺言方法の良し悪しを調べて、ご自身に合った方法で作ってみてくださいね。

 

 

(参考事例)

公正証書遺言 / 想いを実現するために知っておきたい遺言方法

トラブルを回避、相続手続きをスムーズに!これだけは知っておきたい遺言書作成のポイント!自筆遺言、公正証書遺言

公正証書で遺言書を作成するとココがいい!逆にココがちょっと…

 

 

 

5.まとめ

 

「相続欠格」とは、相続人が相続するに値しない一定の行為をする事で、相続人としての権利を剥奪される事。相続するに値しない一定の行為のことを、「相続欠格事由」という。

 

相続欠格者とみなされると、相続財産を一切相続する事ができなくなる。

 

・遺言書を破棄したり隠匿したりした者は「相続欠格者」となるが、その行為の目的が自分の利益のためのものでなかった場合は、相続欠格者には当てはまらないという最高裁の判例がある

 

・遺言書のトラブルを未然に防ぐためには、役所で確実に遺言書を保管する事ができる公正証書遺言がおすすめ。

 

 

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