こんにちは。
遺産相続手続まごころ代行センターです。
今回は成年後見制度にまつわるお話です。 ご家族の介護に携わる方や、医療・福祉関係のお仕事をされている方は制度をご存知の方も多いのではないでしょうか?
先月の2026年6月17日、この成年後見制度、始まって以来、なんと26年ぶりに改正されました!
日本の65歳以上における認知症の人は約443万人います。
出典:厚生労働省作成資料(九州大学 二宮利治教授「認知症及び軽度認知障害の有病率調査並びに将来推計に関する研究」より)
現在の成年後見制度利用者数は259,901人と、高齢社会にもかかわらずかなり少なく、これまで十分に活用されているとは言えない状況でした。
出典:最高裁判所「成年後見関係事件の概況(令和7年)」資料11
それが、今まで「使いづらい…」との声が多かった部分がてこ入れされ、一言でいうと、「終身制」が廃止され、「必要な支援・期間を選べる補助制」へ一本化されることになりました!
ご高齢の親御さんを持つ方や、ご自身の遠くない将来を見据えてる方には、
ひとつの希望になるかもしれません。
※新しい制度がスタートするのは2028年頃の見込みで、それまでは現行の制度が続きます。
活用しやすくなったポイントもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください!
成年後見制度についておさらい
成年後見制度を簡単に言いますと、「認知症や知的・精神障がいなどで判断能力が不十分な人を法的に保護・支援する」仕組みです。
家庭裁判所が後見人(=保護・支援を実際に行う人)を選任し、本人の代わりに、生活に関わる契約ごとを担い、財産を守り、その人らしい生活ができるように援助することを目的としています。
よくある詐欺や悪いセールスマンに騙され、高額な商品を買わされてしまう、というような事態から認知症等の人を守るための制度、というとイメージしやすいかもしれません。
「成年後見制度」について、こちらの記事でも紹介していますのでぜひご覧ください。
法改正後の最大のメリットは?
使いづらいと言われてきた理由、それはなんといっても、この制度が「終身制」であるから。
一度利用を始めると、本人の判断能力が回復したと医師に診断をもらえない限り、原則として亡くなるまでやめられなかったんです。
ご家族ではなく弁護士等の専門家が後見人に選ばれれば、月々の報酬が発生し、亡くなるまで支払いが続きます。
そのため、「実家を売る時だけ、本人の代わりに署名捺印する」等の目的だけしか希望していなくても、型でひとくくりにされてしまっていたので、 ご家族の負担が大きく、困っていても利用をためらう原因になっていました。
この「終身制」という大きな欠点を直すべく、改正された法案では、これまでの「後見・保佐・補助」の区分がなくなり、一人ひとりの事情に合わせて支援の内容や期間を選べる「補助制」に一本化されることになったんです!
「実家も売れて遺産分割も済んだので、もう大丈夫」というとき、家庭裁判所に申し立てて認められれば、制度の利用を終えられるようになります。
必要なときに必要な分だけ、という使い方が実現することに。
さらに、「高額な契約のときだけ補助人の同意を必要にする」というふうに、どの行為に対して、どこまでサポートするのかを、ご本人の同意を得たうえで決められるようにも!
ご本人が自分でできることを尊重しつつ、その人その人に合わせた、より柔軟な対応ができる設計になったんですね。
ほかにも変更された点はいくつかあるのですが、全部お伝えすると相当な長さになってしまいそうなので…💦
続きは、また改めてご紹介させていただきますね!
まとめ
今回の法改正の背景には、2022年に日本が国連から勧告を受け、障がい者制度の見直しを迫られていたという国際的な動きもあったそうです。
これまでの成年後見制度は、正直なところ、私たちのような相続手続きをサポートする立場からも、その活用を諸手を挙げてお勧めできないジレンマがありました。
ですが、今回の法改正で、「一方的に保護・管理される制度」から、「自分で選んで備える制度」へと大きく変わろうとしています。
実際に利用できるようになるのは遅くとも2028年末頃までの見込みですが、今から少しずつ、ご自身やご家族に必要になったときのことを想像してみてもいいかもしれないですね。











