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【相談事例】凍結する前に銀行口座から引き出しても大丈夫?罰則は?

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【相談事例】凍結する前に銀行口座から引き出しても大丈夫?罰則は?

ガンで入院中の父が、今週が山場だと言われました。葬儀代や諸々の手続きを考えると、死亡して凍結する前に銀行口座の預金を引き出したいのですが、法律的に問題はないのでしょうか?

死亡によって銀行口座が凍結する前に、葬儀代など必要なお金を引き出しても良いかどうかというご相談です。

 

複数の口座であったり複数の人(例えば夫婦)である程度分散してお金を管理していれば心配ないかもしれませんが、一つの口座で生活資金など全てを管理していた場合、その口座が凍結してしまうとその後の生活が出来なくなってしまうかもしれません。

 

これは残されたご家族にとっては非常に重要な問題ですよね。

 

 

2019年7月1日に施行されました改正相続法では預貯金の仮払い制度というものが新設されましたが、それでもただ窓口に行って口頭で「お金が必要なので引き出しさせて下さい」と言うだけでは当然対応してもらえません。

 

 

それは、その人が本当に相続人かどうか、またこの制度では法定相続割合も引き出しできる金額に影響しますので、それを証明できるような戸籍謄本などを全て集めて申請することが要件だからです。

 

 

そうなると、やはり死亡前(銀行口座の凍結前)にとりあえず必要となる分だけでも引き出ししておければ安心ですよね。

 

 

では、それが問題になるのかどうか・・・ご説明させていただきますね。

 

 

 

目次【本記事の内容】

 

1.遺産相続手続きと預貯金

 

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1-1.生前に預金を引き出すことは可能?

 

物理的・現実的な話になりますが、キャッシュカードと暗証番号さえあれば、ご家族の方や相続人の方が死亡後の手続きのことを考慮して、銀行口座が凍結してしまう前にお金を引き出すことは可能です。

 

ATMにカードを入れて暗証番号を押す、ただこれだけの作業ですよね。

 

 

当然他人名義のカードを使って引き出しをすることはダメですが、たとえば足の不自由な方が自分の家族にカードを渡して引き出しをしてきてもらう、そんなことはもちろんあり得ることです。

 

 

つまり、「引き出しできるかどうか」ということだけで考えるのであれば、答えは「できる」になります

 

 

1-2.銀行から引き出すと何か罰則があるの?

 

前述の通り、本人から頼まれて家族の方などが引き出しをするということであれば特に問題はないと思います。

その引き出しの意思はご本人、その手続きをされたのはあくまでもお遣いですので。

 

 

これが人のカードを勝手に持ち出して引き出したということになると、それはもちろん犯罪ですよね。

説明するまでもなく、皆さんご理解いただけると思います。

 

 

このように、その行為が誰の意思なのかによってそれが罪になるかどうかは異なります

 

 

今回のご相談のような葬儀費用や生活資金という目的はさておき、その引き出しをするときにご本人が納得しているのか、理解しているのかという点が一つの分かれ目になりそうですね。

 

 

では、おそらく今回のご相談の主旨は「もう本人が理解できない状態」「死亡後の凍結前の状況」だと思いますので、「本人の意思ではない」とすれば、果たしてそれはどうでしょうか?

 

 

この場合は、相続人間で情報を共有できているか、全員が納得した上での引き出しなのかがポイントになりそうです

 

 

どうしても必要なので引き出したお金なのに、それが原因で家族間で争うことになる可能性ももちろんあります。

 

 

次の項目でもう少し詳しくご説明いたします。

 

 

1-3.トラブルを招く?

 

どうしても必要なお金であれば、引き出す以外に方法がないこともあると思います。

 

ではその「どうしても必要なお金」というのは何のためのお金ですか?

 

他の相続人の方からそう聞かれるかもしれませんね。

 

 

つまり、この引き出した現金の使途が不明瞭であると、他の相続人の方から「何に使ったんだ」「自分だけがもらったんじゃないのか」と疑われることになってしまい、トラブルを招くことになるかもしれないということです。

 

 

本当に葬儀費用などで使ったとしても、疑われるということだけでやはり悲しい気持ちになります

でも、疑う側もケンカをしたいわけではなく、その使った内訳を知りたいだけかもしれません。

 

 

お互いに言い分があるのはもちろんですが、一番確実な方法は

・事前に全員で話をして共有しておくこと

・使ったお金については領収書を残しておくこと

です。

 

ただそれだけでトラブルに発展する確率が大きく減少すると思います。

 

 

不動産や車の名義変更、銀行の相続手続き、そして最終的な遺産分割協議は相続人全員の話し合いがまとまらなければ、相続手続きを進めることが出来ません。

 

 

一旦疑い出したりトラブルに発展してしまうと、こういった手続きが全てストップしてしまい、凍結口座の解除ができず、また更に生活資金が足りなくなってしまうということに繋がりかねません。

 

 

繰り返しになりますが、円満かつ円滑に相続手続きを進めるためにも、生前(または凍結前)に現金を引き出す場合はその

金額をしっかり履歴として残し(通帳の記帳でもOK)

その現金を

何に使ったかという領収書や明細をしっかり残しておくこと

が大切です。

 

 

事前に知らされるよりも、後から判明した場合のほうがどうしても猜疑心を抱いてしまうものです。

 

 

一番良いのは、相続人の方にどういう理由でいくら引き出すかを伝えておくこと、それがよりトラブルを避けることに繋がると思います。

 

 

 

2.もしかして、相続税対策に有効!?

 

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相続財産とは、被相続人の死亡日時点の総財産と定義されています。

 

 

よって、

 

生前に銀行口座からお金を引き出す

死亡日時点の財産が減る

相続税を減らせるのでは!?

 

と考える方がおられます。

 

 

では、実際に減らせるのかと申しますと答えは

 

NO

 

です!!・・・当然ですよね。笑

 

 

それができるなら全員が駆け込みでお金を限界まで引き出しされるでしょう。

 

そしてその引き出したお金が相続人の誰かの財布に入り、ドロ沼の相続トラブルに・・・

 

考えただけでもゾっとします。

 

 

仮に死亡の直前に200万円を引き出したとしましょう。

 

その引き出したお金は「預金200万円」から「現金200万円」に形を変えただけで、その財産価値は全く変わりません。

 

 

そして、その現金ももちろん「相続財産」とみなされますので、相続税の申告書にはしっかり明記しなければなりません。

 

そういった付け焼刃的な対応では全く意味がないということです。

 

 

税務署に取引履歴をチェックされた場合、むしろその意図的な引き出しの履歴があることによって、反って「他にも財産があるのでは?」と疑われてしまうかもしれませんね。

 

 

くれぐれもそういった目的でむやみに引き出すことをしないように気を付けましょう。

 

 

 

3.新設された「払い戻し制度」を活用しよう!

 

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とはいえ、実際に相続が発生すると、高額な葬祭費や、思いがけない負債の支払いなどまとまった現金が必要になることが大半です。

 

 

そういった場合に対応するため、2019年7月1日「預貯金の払戻し制度」という新しい制度が創設されました。

 

一言で申しますと、「費用の仮払い制度」です。

 

一時期よくニュースになっていた民法改正の一つがこの制度です。

 

 

そのポイントは、

・相続人であれば、単独で預貯金の一部を引き出すことが出来る

・遺産分割協議の際には、先に引き出した預貯金をそ相続人の財産として計算出来る

という点です。

 

 

冒頭ではこの制度もあまり使えないというお話をしましたが、このポイントの一つ目、「単独で引き出しができる」という点は非常に大きなメリットです。

 

 

たしかに戸籍などが必要になるので使いにくい(少しの準備や手間がかかる)制度ではありますが、「相続人全員の合意」が必要でなく、自分一人で引き出しができるというのは、本当にお金が必要な人にとっては便利な制度だと思います。

 

 

特に、

・音信不通の相続人がいる

・前婚時に子供がいて連絡が取れない

・相続人に認知症の人がいて遺産分割協議ができない

などといったケースでは大きな効力を発揮します。

 

 

この制度を活用することによって、急に必要となった高額の現金の支払いに困ることなく、かつ相続人間のトラブルも未然に防ぐことが出来るかと思います。

(あくまでも他の相続人の相続分を侵害しない範囲での引き出しになりますので、これが直接の原因でトラブルに発展する可能性は低い)

 

 

なお、ここでいう「預貯金の一部」とは、以下のような上限が設けられています。

 

 

1金融機関につき150万円

または

預貯金の総額の1/3×当人の法定相続割合

いずれか少ない金額

 

 

例えばA銀行に300万円、B銀行に900万円の預金があって凍結されている場合、法定相続人が子供2名(CさんとDさん)であれば法定相続割合は2分の1ずつになります。

 

単純に計算すれば、CさんDさん共に計1,200万円の2分の1である600万円が法定相続分です。

 

 

ここで、仮払い制度を考えてみると、金融機関ごとに計算しますので、

A銀行:300万円×3分の1×2分の1=50万円

B銀行:900万円×3分の1×2分の1=150万円

となり、CさんDさんは単独でこのお金の払戻しを受けることができるということです。

 

 

預貯金の金額に依りますが、葬儀費用程度であればこの範囲で対応すること可能かもしれません。

 

しかし、借金の返済などこれ以上の金額が必要となる場合は、あらかじめ家庭裁判所での判断が必要となります。

 

 

この制度について、詳細を知りたい方はこちらの記事をご参照ください。

参考:【相続法改正②】預貯金の払い戻し制度の新設

※現在記事の準備中です。公開まで少しお待ち下さい。

 

 

 

4.まとめ

 

・凍結する前に口座からお金を引き出すことは物理的に可能ではあるが、様々なトラブルの原因になる可能性が高い。

 

・生前に現金を引き出したからといって、相続税対策にはならない。

 

・葬儀費用などのために必要な場合には、「預貯金の払い戻し制度」を活用することが有効である。

 

 

 

(参考事例)

葬儀費用の為に、死亡前に銀行口座から引き出すのは違法?

死亡届を出すと自動的に銀行口座が凍結される?

 

 

 

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