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2020年度最新版!自筆証書遺言の方式の緩和について完全ガイド【相続法改正シリーズ⑤】

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【相談事例】2020年度最新版!自筆証書遺言の方式の緩和について完全ガイド【相続法改正シリーズ⑤】

(最終更新日  )

先妻との間に子供がいることもあり、将来の相続に備えて遺言書を書こうと思っています。最近、その書き方に関する法律が変わったとテレビで見ました。具体的な内容とその書き方について教えてください。

 

相続法改正シリーズも第5回となりました。

 

過去の記事はこちらからご覧いただけます。

配偶者居住権って何?大切な5つのポイント【相続法改正シリーズ①】

預貯金の払い戻し制度の新設についてのすべて【相続法改正シリーズ②】

法定相続人以外でも受け取れる「特別の寄与」の制度について【相続法改正シリーズ③】

残された配偶者を守るための法改正!居住用不動産の贈与などに関する優遇措置とは?【相続法改正シリーズ④】

 

 

さて、今回は自筆証書遺言(自分で書く遺言書)の方式が緩和されたということで、これから遺言書を書こうと思っておられる方にとっては非常にうれしい改正かと思います。

 

 

今までたくさんの遺言書を拝見してきましたが、実際に「書き方の不備で無効になってしまった」遺言書を何回も見てきました。

 

せっかくの遺言者の意思が「遺言書」でしっかり残っているにも関わらず、ちょっとしたミスや不備ですべて無効になってしまうのです…

 

 

そういった辛い経験、苦い思いを私たちは目の当たりにしていますので、今回の改正は本当に良かったと思います。

 

 

では、具体的にどういった点が改正されたのか、実際の経験をふまえて専門家の視点でお伝えさせていただきます。

 

 

この記事を読んでいただければ、

・改正後の自筆証書遺言の作成方法がわかる

・これから遺言書を書く方にとってはより簡単に遺言書が作成できるようになる

・すでに遺言書を書いた方にとっても不備がないかの確認になる

はずです。

 

目次【本記事の内容】

 

1.自筆証書遺言の方式の緩和とは?

 

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今回の民法改正により、遺言書の中でも「自筆証書遺言」に関し、その書き方が緩和されました。

 

以下、詳しく解説していきます。

 

 

1-1.そもそも遺言とは?

 

自身の亡くなった後について、想いや意思を最大限に伝え、実現できるのが「遺言」です。

 

 

ただ、なんでもかんでも遺言として認めてしまうと、あれもこれも遺言として相続人それぞれが主張でき、全く話がまとまらなかったりトラブルのきっかけになることが想像できます。

 

 

つまり、遺言には書き方や方式がしっかり定められているということです。

 

 

まずここでは一般的によく使われる2種類についてご紹介いたします。

 

 

①自筆証書遺言

 

こちらは自分の手で紙に書き、遺言を作成する形式です。

 

自身でその想いを紙に記せばよいので、特に費用はかかりません。

 

しかし、一番のリスクは決められた様式に則っていないと無効になってしまうということです。

 

また、実際に相続が開始した後のことですが、遺言書の保管者は相続の開始を知ったあと遅滞なくそれを家庭裁判所に提出し、「検認」の手続きをしなければならないというのが、ご遺族にとっては一番の負担になります。

 

自筆証書遺言の詳細についてはこちらの記事をご参照ください。

 

ご参考:自筆証書遺言の書き方は?注意すべきことは?

 

 

②公正証書遺言

 

こちらは公証役場にて、公証人の立会いの下、遺言の内容を証明してもらう形式です。

 

公証人と遺言の内容を打合せし、公証人がそれを文章としてまとめますので、書き方によって無効になる可能性は限りなく低いです。

 

一方で、自筆証書遺言に比べて手間と費用がかかることがデメリットとして挙げられます。

 

公正証書遺言の詳細についてはこちらの記事をご参照ください。

 

ご参考:公正証書遺言 / 想いを実現するために知っておきたい遺言方法

 

 

以上、遺言書の2つの方式についてご説明しましたが、遺言についてより詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。

 

ご参考:トラブルを回避、相続手続きをスムーズに!これだけは知っておきたい遺言書作成のポイント!自筆遺言、公正証書遺言

 

 

1-2.法律の改正はいつから?

 

2019年1月13日に施行されました。

 

2019年1月12日「以前」に作成された遺言書

→改正「前」の法律が適用

 

2019年1月13日「以後」に作成された遺言書

→改正「後」の法律が適用

 

2019年1月13日よりも前に緩和された方式で作成している遺言書は無効になりますので、くれぐれもご注意下さい。

 

 

1-3.法改正の概要(どこが緩和されたのか)

 

具体的に緩和された点、それは遺言書に財産目録を「添付」する場合、その財産目録に限っては自筆で書かなくても良くなったということです。

 

 

先ほど、自筆証書遺言は「決められた方式」で書かれていなければならないとご説明しました。

 

 

その内容というのが、民法第968条第1項に定められています。

 

 

自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。

 

 

改正前は、例えば不動産のことを記載する場合、不動産の正しい所在、地番(住所ではありません)や家屋番号なども、すべて自筆で書く必要がありました。

 

 

今回の改正によって新設される同条第2項によって、自筆証書によって遺言をする場合でも、例外的に、自筆証書に財産目録(相続財産の全部又は一部の目録)を添付するときは、その目録については自筆しなくてもよいことになります。

 

 

少し回りくどい言い方ですが、要は目録についてはパソコン等で作成することも可能になったということです。

 

 

なんだ・・・大した改正じゃないし・・・と思われるかもしれませんが、ご高齢の方が普段見慣れない不動産の情報を一言一句間違えずに書くことは大変ですし、銀行口座が複数の場合も口座番号を全て間違えずに書くのは本当に大変なことです。

 

 

書き間違えても修正ペンで消して書き直せば・・・、いえ、それはダメなんです。

 

修正ペンはもちろんダメ、ぐちゃぐちゃに塗りつぶすのもダメ、訂正する場合は二重線で削除し、訂正印を押して欄外に「○行目△字削除、□字加入」のように厳密に記載しなければなりません。

 

少しでも間違えてしまったら複雑な記載がどんどん増えるという悪循環になり、結果的に書くこと自体を諦めてしまうというケースもあります。

 

 

また、考え方を変えると、自筆でなくてもよい=他の人がパソコンで入力してあげても良いということですので、より遺言書を書くうえでのハードルは下がったのではないかと思います。

 

 

ただし、他の人がパソコンで作成したものをそのまま有効にするのは当然危険ですので、「自書によらない財産目録を添付」する場合には、遺言者はその財産目録の各頁に署名捺印をしなければならないこととされています。

 

 

法務省のホームページにも制度の概要が記載されておりますので、ご参照ください。

法務省ホームページより;自筆証書遺言に関するルールが変わります。

 

 

 

2.財産目録と具体的な書き方

2-1.財産目録とその書き方(サンプルあり)

 

「財産目録」とは、遺言者の相続財産を一覧表にしたもののことをいいます。

 

 

実際に相続が開始した後、その相続手続きにおいて遺言書が有効なものであるかどうかについては、各手続きを行う金融機関等の判断によります。

(実際に、金融機関によってOK、NGの判断が違うことが何度かありました)

 

 

よって、相続手続きが必要な財産がたくさんある方で、うっかり口座番号を書き間違えたり不動産の情報が誤って記されていると、その手続きが遺言通りに進めることが出来なくなる可能性があります

 

 

一方、予めパソコンなどで記入しておいたり、正確な書類などを活用できれば、そういったリスクを少しでも減らすことが出来るかと思います。

 

 

遺言の目的となる財産が多い方にとっては非常に大きなメリットですね。

 

 

では、その具体的な書き方について、変更前後で比べてみましょう。

 

 

【例1】

(変更前)「〇〇をAに遺贈する。」

(変更後)「別紙財産目録1記載の財産をAに遺贈する。」

 

 

【例2】

(変更前)「△△をBに相続させる。」

(変更後)「別紙財産目録2記載の財産をBに相続させる。」

 

 

そして、別紙として財産目録1及び2として作成したものを添付します。

 

 

具体的な記載例は法務省のホームページに記載されています、ご覧ください。

財産目録の記載例(出典:法務省ホームページより)

 

 

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2-2.これは便利!書式は自由

 

財産目録の形式については、署名捺印のほかには特段の定めはありません。

 

 

したがって、書式は自由です。

(自由だからといって読めないようなものはもちろんダメですが)

 

 

目録は遺言者本人がパソコン等で作成してもよいですし,遺言者以外の人が作成しても全く問題ありません。

 

 

また、例えば、土地について登記事項証明書を財産目録として添付することや,預貯金について通帳の写しを添付することも有効です。

 

この方法なら、そもそも書いたり入力する必要がそもそもないので非常に便利ですよね。

 

 

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2-3.署名・押印の方法も特に定めなし

 

改正後の民法第968条第2項は、署名・押印の方法について下記のように定めています。

 

 

遺言者は自書によらない財産目録を添付する場合には、その「毎葉(自書によらない記載がその両面にある場合にあっては,その両面)」に署名し、印を押さなければならない

 

 

法律はやはりわかりにくいですね…

簡単に言い換えるなら、

 

 

①パソコン等で作成した財産目録が、用紙の片面に記載してある場合

その面の1か所に署名・押印をすれば良い

 

 

②パソコン等で作成した財産目録が、用紙の両面に記載してある場合

両面それぞれに署名・押印をしなければならない

 

 

ということです。

両面印刷の場合に片面しか押印をしていないとダメですので、忘れず両面に押印するようにしましょう。

 

 

また、財産目録への押印については、どの印鑑を使いなさいという特別な定めはありません。

 

 

ですので、遺言の内容が書いてある自筆部分で押印している印鑑と別の印鑑でも問題ありませんが、争いを避けるという意味では、できれば全て同じ印鑑で押印している方が良いでしょうね。

 

 

2-4.添付の方法も自由

 

では、「添付」と言っても具体的にどのようにするのかについてですが、こちらも特別な定めはありません。

 

 

遺言書と財産目録をホッチキスでセットにする必要がありそうですが、特にそれも必須ではありません。

 

 

しかし、当然ですが、遺言書に付随しているもの(遺言書の内容を補足するもの、遺言書とセット)ということは明らかにする必要があります

 

 

そのためには、2-1 財産目録とその書き方(サンプルあり)でご説明したように、「別紙〇〇」のような書き方をしておきましょう。

 

 

 

3.注意点

 

せっかく条件緩和となり、より実現しやすくなった自筆証書遺言が無駄にならないために、押さえておきたい注意点についてご説明いたします。

 

 

3-1.本文と別紙は別々の用紙に分けること

 

2 財産目録と具体的な書き方でお伝えしましたが、今回の改正は、自筆証書遺言に財産目録を「添付」する場合に関するものです。

 

 

「添付」ということは当然ですが、

①パソコン等で作成した財産目録

②本文が記載された自筆証書遺言

のそれぞれが別の用紙で作成される必要があります。

 

 

一つの用紙に遺言も目録もまとめて書いてしまったら、それは「添付」ではありませんよね。

 

 

つまり、遺言と同一の用紙に記載してしまうと、財産目録も自筆で記載しなければならないということです。

 

 

財産目録をパソコンで入力して印刷した用紙に付記するような感じで遺言の本文を書いてしまうと、それは遺言として使えなくなってしまいますので、くれぐれもご注意下さい。

 

 

あくまでも「添付」です。

 

 

3-2.作成日に注意

 

法律の施行日以降(2019年1月13日以降)に自筆証書遺言をする場合には、新しい方式に従って遺言書を作成することができます。

 

 

一方で、施行日よりも前に作成した遺言があり、それが新しい方式に従ったものであったとしても、その遺言は無効となります。

 

 

もし、古い日付の遺言書があれば、内容を改めて確認し、必要に応じて施行日以降の日付に変更しましょう。

(※全て自筆で書いているのであれば、特に改めて財産目録を作成したり、遺言書の作成日を変更する必要はありません

 

 

3-3.訂正する場合は署名・押印が必要

 

パソコン等で作成した財産目録の中の記載を訂正する場合であっても、自筆で記載した本文と同様の訂正が必要です。

 

 

そもそも手書きではなくパソコンで入力していますので、改めて入力し直して再度印刷しても問題ありません。

 

 

訂正する場合は、その訂正する箇所に押印し、訂正する箇所を指示して訂正した旨を記入、そして署名をしなければなりませんのでご注意下さい。

 

 

法務省ホームページ:遺言書の訂正の方法に関する参考資料

 

 

001279214-1

 

001279214-2

 

 

 

4.まとめ

 

・今回の法改正により、自筆証書遺言の記載方法が緩和された

 

・あらかじめ作成した財産目録を添付すれば、遺言書にはその記載を省略することができる

 

・財産目録に署名と押印があれば、書式や添付方法は自由である

 

・3つの注意点を押さえておく

①遺言本文と財産目録は必ず別紙にする

②新様式の場合は施行日以降に作成する

③財産目録の訂正にも本文同様の訂正(署名捺印等)が必要

 

 

 

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