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【相談事例】孤独死の相続手続きは何から始めればよいのでしょうか…

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【相談事例】孤独死の相続手続きは何から始めればよいのでしょうか…

何年も連絡を取っていなかった兄が自宅で亡くなっていたと警察から連絡がありました。
兄は独身で、両親もすでに他界しており、相続人は妹である私一人だと思います。相続財産も何があるのか全く分かりません。もしかしたら借金があるかもしれません。何から手をつけたらよいのか教えてください。

 

最近は社会問題にもなりつつある「孤独死」のご相談です。

 

 

最愛のご家族を亡くされお独りになられるケースもありますが、働き方やライフスタイルの変化によって未婚の方や熟年離婚される方などが増え、また、医療や高齢者向けサービスの充実によって自ら「独り」を選んで終期を迎える方が増えてきています

 

誰にも縛られない生き方…それも一つの人生ですよね。

(私個人的には大賛成です)

 

 

もちろん皆様それぞれご自身の人生を楽しんでおられることと思いますが、やはり人間の体は徐々に衰えていくものです。

 

 

そしてその最期を迎えられるとき、そこに明確な定義はありませんが、体調を崩して入院し、そのまま病院でお亡くなりになられるケースを孤独死と呼ぶことはありません。

 

 

孤独死というと、ニュースなどに出てくる映像は悲惨なご自宅の状況だったりしますが、必ずしもそういったご状況での死亡を孤独死と呼ぶわけではなく、すごく元気だった方でも急な心筋梗塞や脳梗塞などで倒れ、そのままご自宅で…ということももちろんあります。

 

 

つまり、ご自宅などで体調を崩し、動けなくなり、そのままお亡くなりになられてしまうようなケースが一般的に孤独死と呼ばれます。

 

 

そして、たとえ孤独死であってもそれは法的に何ら変わりなく、他と同様に遺産相続が開始します。

 

 

しかし、このケースで非常に問題となるのが、今回のご相談のように、故人の生活状況を誰も全く把握していないという点です。

 

 

こういった場合の相続手続きの進め方について、今回は詳しくお伝えさせていただきます。

 

 

 

目次【本記事の内容】

1 自分が孤独死をした人の相続人に!?焦らず進める手続きの手順
1-1 相続人の特定
1-2 相続財産の調査(プラスの財産)
1-3 相続財産の調査(マイナスの財産)
1-4 遺品整理業者を使って一気に調べる

2 相続する場合のポイント
2-1 思わぬ財産が見つかるかも!まずは自宅の処分手続きを
2-2 相続人が複数いる場合は必ず遺産分割協議書を作成し、トラブル防止対策を
2-3 もし話し合いがまとまらなかった場合は、家庭裁判所に申し立てることが出来る
2-4 相続人が複数いる場合、各相続人の“相続割合=負担割合”になる

3 相続しない場合のポイント
3-1 期限は3か月!家庭裁判所での相続放棄手続きを
3-2 相続放棄を決めたら基本的には何も手続きしないこと
3-3 相続放棄をする場合でも、生命保険は受け取れます

4 まとめ

 

1 自分が孤独死をした人の相続人に!?焦らず進める手続きの手順

 

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まず、「なぜ自分に連絡があったのか?」が気になりますよね。

 

 

孤独死によって相続人の方へ連絡が入る流れとしましては、

 

1 ご近所の方や関係のある方が不審に思い警察に連絡する

2 警察が現地に立ち入って状況を確認する

3 死亡(もしくは倒れている)を確認

4 司法解剖などによって身元や死因の調査が行われる

5 相続人が誰であるか調査される

6 警察もしくは役所から相続人に連絡が入る

 

というのが一般的です。

(この記事をご覧になられている方はすでに連絡を受け取られている方が多いと思いますので、上記の流れを経て警察や役所から皆様に連絡が入ったということになります)

 

 

このような場合、連絡を受けた方は突然の連絡への驚きとともに、何から手をつけてよいのかわからず焦るばかりかと思います。

 

 

死亡の推定から日数が経過している場合は警察などで火葬まで済まされている場合もありますが、まだ比較的早い段階で見つかったり相続人とすぐに連絡が取れた場合などは、遺体の確認と引き渡し、それから自分で葬儀の手配などでバタバタすることになります。

 

 

ただでさえ忙しい葬儀関連の手続きなのに、何の予定もしていない本当に突然の状況で急にそれをしなければならなくなって、本当に本当に大変です。

 

 

しかし、そんな状況とは関係なく、相続人であるということは、当然ながら相続手続きを進めていかなければならないのです・・・

 

 

孤独死の場合、さらに大変なのが、ここからです。

 

 

相続手続きといってもプラスの財産だけではなく、マイナスの財産があった場合は相続放棄も検討しなければなりません

 

(その場合は3カ月以内に家庭裁判所に申立てをしなければならないという期限もあるので要注意です!)

 

 

今まで全然連絡を取っていなかった人の相続ですので、正直なところどういった財産があるのか、借金があるのか、どんな生活をしていたのか、全くわからないという方がほとんどではないでしょうか。

 

 

そこで、葬儀後の手続きの進め方についてご説明させていただきますね。

 

(※生前の故人との関わりによって状況は様々ですので、一例としてご欄いただけますと幸いです)

 

 

まず、これはどのような場合の相続でも必ず必要になる手続きとして、相続手続きの一般的な流れと期限について詳しくご説明したページがございますので、そちらをご参考下さい。

>>死亡後・葬儀後に行う手続き一覧のページ

 

 

これら手続きのうち、孤独死の場合に予想される手続きの困難な点とその解決方法についてお伝え致します。

 

 

1-1.相続人の特定

 

まず一番大切なことは、相続人は誰なのか、ということです。

 

 

今回はお兄様がお亡くなりになられ、その妹様からのご相談ですが、そもそも故人に子供がいた場合、もしくは両親が健在だった場合、兄弟姉妹が相続人になることはありません。

 

これは民法で明確に定められています。

 

(参考ページ)

相続税申告が必要かわからない方 >> STEP1:相続人を確定させましょう!

 

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ずっと連絡を取っていなかった、疎遠だったということであれば、もしかしたら連絡を取られていない間にご結婚され、お子様がおられる可能性もあります。

 

 

この事実の確認のために、亡くなられた方の死亡した事実がわかる戸籍謄本(除籍謄本)をもとに、出生から死亡までの全ての戸籍を収集します。

 

 

出生から死亡までの「全て」が必要になるのは、それら一連の戸籍を見ることで、父母の長男として生まれ、妹が一人いて、未婚のまま亡くなったという事実が公の書類として確認できるからです。

 

 

独身でお子様がおられないことがわかれば、次の可能性はご両親の健在、もしくは祖父母の健在です。

 

 

相続権は第一順位が子供、第二順位が直系尊属(父母、祖父母)ですので、ご両親や祖父母が亡くなられているかどうかを確認する為、つまりご両親や祖父母が相続人ではないことを証明する為、ご両親や祖父母の出生から死亡までの戸籍を収集します。

 

 

なぜご両親も「出生から死亡まで」かと言いますと、ご両親に前婚歴があってその時に子供がいた場合、その子供も故人の義理の兄弟姉妹として相続人になりますので、ご両親に関しても死亡の確認だけでなく、出生から死亡までの「全て」の戸籍が必要になります。

 

 

そして、ご両親と祖父母の死亡が証明されてはじめて兄弟姉妹が相続人となり、妹様が相続人であることを証明するために、妹様の現在の戸籍謄本を取得します。

 

 

必要書類は手続きによっても異なりますが、こういった戸籍関係は全ての手続きで必要となり、不動産の名義変更などされる場合は戸籍の附票を、年金の手続きをされる場合は住民票も併せて取得します。

 

 

戸籍の収集作業はどなたがお亡くなりになられた場合でも必ずしなければならない手続きですが、孤独死という状況に限ってアドバイスさせていただくとすれば、やはり故人が結婚していたかどうかなど詳しい状況がわからないという点です。

 

 

また、子供がおられずにお亡くなりになられた場合は相続権が第二順位のご両親や祖父母に移行しますので、ご両親にも再婚歴がないか、知らないところに子供がいないかを注意して調べなければなりません

 

 

このように、孤独死の場合は把握している情報が少なく、特に死亡前の一定期間の情報が全くないというケースが多いので、意図しない相続人が出てくる、相続関係が代わるというケースが十分に起こり得ます

 

 

ですので、「自分が相続人であることが確定するまで故人の財産に手をつけない」ということを徹底しておかれた方が良いと思います。

 

 

1-2.相続財産の調査(プラスの財産)

 

同居していた方や密に連絡を取り合っていた方がお亡くなりになられた場合であれば、ある程度銀行口座や株式、不動産等の情報をご存知であったり想像が出来るかと思います。

 

 

しかし、今回のような孤独死で財産について全く状況が分からない場合、どのように把握すればよいのでしょうか?

 

 

まず、一番の手掛かりは遺留品(いりゅうひん)です。

 

 

遺留品というとサスペンスドラマとか事件の感じがしますが、要は”人の死後に残された物品”という意味ですので、今回の孤独死のケースでは警察が立ち入り調査をした際に重要なものとして持ち帰って保管しているものを、遺体の引き取りと併せて受け取ります。

 

 

今まで何件もの孤独死の相続手続きをお手伝いさせていただきましたが、遺留品は銀行の通帳や年金手帳、現金、免許証などであることがほとんどです。

 

 

まずはこの遺留品を頼りに財産の把握と調査、手続きを進めていくことになります。

 

 

しかし、警察もわざわざ自宅内を細かく調べるわけではないので、必要以上のものを持ち帰っていることはありません。

 

 

警察が「遺留品」として取り扱うのは預金通帳や現金などわかりやすく想像しやすいもののみですので、例えば賃貸借契約書、証券会社からの封筒、生命保険の証書などを受け取ることはほとんどありません

 

 

こういったものはご自身で鍵を持って現地へ行き、驚くような荷物の中から手探りで見つけなければなりません

 

(世間でいわれるゴミ屋敷のような状況の方もおられますが、例えキレイに整頓されたご自宅であったとしても、やはり生活されたいた荷物の中から一つ一つ引き出しをあけて大切な書類を見つけ出すのは相当な苦労です・・・)

 

 

目をそむけたくなるような荷物であったとしても、一つ一つ注意深く調べ、ただの書類や手紙と思ってすぐに処分せず細かく見ていくことも必要です。

 

 

例えば何気ないタオルであっても、実はそれが粗品として生命保険会社からもらったもので、保険会社の名前が入っているかもしれません。

 

 

たった1本のボールペンであっても、そこに銀行の名前が入っていて、定期預金をした際にプレゼントされたものかもしれません。

 

 

そんな細かなところまで?と思われるかもしれませんが、情報を把握している人がいない以上、自分で見つけて問い合わせをしないことには、そのまま気付かずに放置されてしまうという可能性もゼロではないのです。

 

 

多くの場合は何かしら郵便が届いたり、証券会社の場合でも3ヶ月に一度取引報告書が届いたり、生命保険の場合でも契約内容のお知らせが届いたりすることがあります。

 

 

郵便は一番わかりやすい手掛かりですので、ご自宅内の確認はもちろん、ポストの確認も忘れずにしましょう。

 

 

1-3.相続財産の調査(マイナスの財産)

 

それから、今までは「プラスの財産」のことばかりお話しましたが、気をつけなければならないのは「マイナスの財産」です。

 

 

要は借金、ローン、借り入れなど「負債」のことですね。

 

 

クレジットカードも使用の履歴があり、未払いが残っていればマイナスの財産といえます。

 

 

こちらも手掛かりを探すとすれば、やはり郵便物やカード類が一番早くて確実です。

 

 

例えば消費者金融からの借り入れであれば専用のカードがあったり、郵便で毎月の支払額の明細が届いていたり、通帳があればその履歴の中に定期的に引き落としがあった場合は要注意です。

 

 

こういったものが見つかった場合、なかなかそこからどれだけ借り入れがあるか(総額や残債)の情報を把握することは難しいので、すぐに問い合わせをして、死亡の連絡と残債を確認してみましょう。

 

 

個人情報に関することですのでなかなか電話だけでは回答してもらえないかもしれませんが、いずれにしても死亡の連絡をしておかないと、そのまま支払日を経過してしまい、滞納の状態になってしまいます。

 

 

債務調査という手続きをすることである程度の情報を一覧で確認することもできますので、もし借金がありそうならまずは一度ご相談いただければと思います。

 

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消費者金融や金融機関での借り入れはもちろん、クレジットカードの残債、携帯電話の割賦契約なども確認することができます。

 

 

1-4.遺品整理業者を使って一気に調べる

 

「遺品整理」という言葉も一般的に知られるようになってきましたが、自宅内に残された荷物やゴミを「処分」するという意味で使われることが多く、遺品整理の専門会社であってもどの書類が重要なのか、手掛かりになるのか、重要なものなのか、そこまでわかった上で作業をするというのは非常に難しいと思います。

 

 

一度捨ててしまうと取り返しがつかないような重要な書類もありますので、遺品整理の専門会社に自宅の清掃を任せるのであれば、我々のような「遺産相続手続き」を行うところとしっかり連携の取れるところにご相談されることをお勧めします

 

(もちろん当方でもそういった連携の取れる信頼できる業者をご紹介しておりますので、ご希望ございましたらお問い合わせ下さい。)

 

 

どこにも相談せずにご自身で作業されるという方もおられると思いますが、作業を進めていく上で見つかる書類が必要か不要か判断していくことは本当に本当に大変な労力を要します。

 

 

特に遺言書の有無については、相続人、相続割合ともに大きく変わってきますので、注意深く探すようにしてください。

 

(自筆で書かれた遺言書は万が一捨ててしまったり発見できなかった場合は、故人の遺志が全く実現されないことになってしまいます)

 

 

 

2.相続する場合

 

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さて、

1-2.相続財産の調査(プラスの財産)

1-3.相続財産の調査(マイナスの財産)

1-4.遺品整理業者を使って一気に調べる

で財産調査を行いました。

 

 

もちろんそこでわかった情報が全てではないかもしれませんが、いつまでも何も手続きをしないわけにはいきませんので、把握できている情報をもとに「相続する」か「相続しない」か、大きな決断をすることになります

 

 

一般的に、相続財産がプラスの場合だと「相続する」、マイナスだと「相続しない」と決断される方が多いです。

(マイナスだとわかっているのにわざわざ借金を背負う人は少ないですよね)

 

 

しかし、その判断は自由ですので、被相続人との関係、また他の相続人との関係などから、ご自身の状況により判断していただくことになります。

 

 

また、後ほど解説致しますが、特に「相続しない」場合、家庭裁判所で相続放棄の手続きをする場合は相続の開始から3ヶ月以内(※)に手続きを終えなければなりませんので注意が必要です。

 

(※厳密には「相続が開始したことを知った日から3ヶ月以内」なら手続き可能です)

 

 

それでは、相続する場合のポイントについて順にご説明いたします。

 

 

2-1.思わぬ財産が見つかるかも!まずは自宅の処分手続きを

 

先ほど、遺品整理についてお伝え致しました。

 

 

そのご自宅が賃貸であった場合、当然賃料や共益費などが発生していると思いますので、できるだけ早く退去したほうが余計な費用を払わずに済みます

 

 

家の片づけがなかなかできず、退去が遅れて1カ月・2カ月の家賃が多くかかってしまうのであれば、多少費用をかけてでも遺産整理の専門会社に依頼された方が結果的には良いかもしれません

 

 

自宅が持ち家であった場合は、

 

・引き続きのその家に相続人の誰かが住むのか

・売却されるのか

 

を検討する必要があります。

 

 

仮に売却をされる場合、故人の名義のまま売却はできませんので、相続人の誰かに一旦名義変更をする必要があります。

 

 

相続人が複数名おられる場合は代表として名義人になる人を決めることもありますし、遺産分割協議書を作成したり、売却が終わった後も譲渡所得税の申告をしたり、一言で「売る」と言っても本当に複雑で大変な手続きです。

 

 

また、孤独死の物件はご近所の方もその状況をご存知ですので、いわゆる「事故物件」という扱いになり、心理的瑕疵といわれる「目に見えない欠陥」がある物件として告知義務が生じます。

 

 

「別に事件じゃないから言わなくても…」と言われる方もおられますが、仮に自分が物件を購入する側だったとすれば、入居してから近所の人に「あなたの家は孤独死があったのよ…」という話を聞いたとき、どう思われますか?

 

 

「そんな物件なら買わなかった!」ということであれば、確実にトラブルに発展することが想像できます。

 

 

ですので、自分が思う以上に「他人」にとっては重要な事柄であるという認識のもと、慎重に売却を進めなければなりません

 

 

上記の理由から、孤独死(ご自宅内でお亡くなりになられた)物件についてはなかなか売れなかったり、相場よりも値段が大きく下がるケースが多いというのが現実です。

 

 

では、だからと言って物件をそのまま放置するとどうなりますでしょうか?

 

 

今世間でも話題の空きや問題にも大きく関連することですが、放置物件は火災や近隣とのトラブルの原因となり、後々想像もしなかった手続きが必要になったり出費が増えることもあります。

 

 

当センターではこういった物件、難しい物件、リスクの高い物件でも、売主(相続された方)に極力リスクのない方法での売却をサポートしており、売れないだろうと思われた物件も数多く成約まで結び付けてきております。

 

 

相続不動産の売却と、一般的な不動産(引越しによる買い替え等)の売却は注意すべき点が全く異なります

 

 

相続不動産の売却に強い不動産業者にご相談いただくことをお勧めします。

 

 

当センターでも相続お手続きによる不動産売却に強いエキスパートがおりますので、ぜひご相談下さい。

>>不動産の売却について詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください

 

 

2-2.相続人が複数いる場合は必ず遺産分割協議書を作成し、相続人間のトラブル防止対策を

 

1-1 相続人の特定で、誰が相続人なのか、誰に相続する権利があるのかを確認しました。

 

 

その結果、相続人が1人であれば、特に誰かと話し合いをして分ける必要がありませんので、相続財産の全てを一人で受け継ぐ形になります。

 

 

一方で、今回のご相談者様のように相続人が複数いる場合は、相続財産の分け方について

・誰が

・何を

・どれだけ

相続するかを明確に決めておく必要があり、その内容に全員が納得しているということを証明できなければなりません。

 

 

その証明となる書類が「遺産分割協議書」です。

 

 

この遺産分割協議書というのは、当該相続に関してのトラブル防止はもちろん、手続きによっては必ず提出を求められることがありますので、相続人が2名以上おられる場合は必ず作成されることをお勧めします。

 

 

「私たちは揉めないから大丈夫」「財産なんてわずかだから必要ない」「面倒くさい・・・」とおっしゃられることもありますが、話し合いでまとまったことを書面にまとめ、全員が署名捺印するだけです。

 

 

揉めてしまってから「あの時話し合いで決まったはず!」と言っても、口頭での取り決めは結局水掛け論になってしまいます。

 

 

手間を惜しまず、必ず遺産分割協議書は作成するようにしましょう。

 

 

 

3.相続しない場合

 

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それでは、相続しないと決めた場合はどうするのかというと、

①家庭裁判所での相続放棄

②遺産分割協議書での相続放棄

のいずれかを選択することになります。

 

 

ご相談をお聞きする中でも「相続放棄しました」とか、「相続放棄を考えています」といった感じで「相続放棄」という言葉を皆様使われることが多いかと思いますが、この2つの放棄は、法律上の意味合いが全く異なります。

 

 

ここでの具体的な説明は割愛致しますが、大きな違いだけお伝えしてきますと、

 

①家庭裁判所での相続放棄

相続人としての地位を失う(そもそも相続人ではなくなる)

第三者、対外的にも”相続人ではない”ことを主張可

 

②遺産分割協議書での相続放棄

話し合いの結果、「私は何も相続しません」という”相続人の間”での合意

第三者、対外的には”相続人である”ことに変わりない

 

という、すごくすごく大きな違いがあるのです。

 

 

ですので、「被相続人に多額の借金があった」という理由から相続放棄をお考えの場合は、必ず家庭裁判所での放棄をするようにして下さい

 

 

もう一度お伝えします。

 

 

相続放棄をする理由が借入、借金、債務、ローン、キャッシングなどであれば、必ず家庭裁判所の相続放棄をするようにしてください。

 

 

反対に、「特に負債もない、借金もない、財産は必ずプラスのはず、それでも自分は相続する意思はないので放棄します」ということであれば、遺産分割協議書での放棄でも特に問題はないかと思います。

 

 

(参考事例)

相続放棄をした場合、基礎控除額は1人分(600万円)減りますか?

海外在住者でも相続放棄は可能でしょうか?

独身の息子が亡くなりその親が相続放棄をした場合、次の相続人は誰?

未成年者の子供が家庭裁判所で相続放棄をすることはできますか?

相続放棄をすれば、子、父母、兄弟姉妹へと相続権が移ります!ご注意を!

 

 

3-1.期限は3か月!家庭裁判所での相続放棄手続きを

 

先ほどお伝えしました①家庭裁判所での相続放棄を決断された方は、そのお手続きを早急に進めなければなりません。

 

 

なぜかと申しますと、相続放棄には期限があるからです。

 

 

その期限とは、民法に具体的に記されています。

 

 

民法915条

1 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。

2 相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。

 

 

上記の通り、「自己のために」「相続の開始があったことを知った時から」「3か月以内」です。

 

 

自己のために?

相続の開始があったことを知った時から?

という疑問が出てくるかと思いますが、一番確実なのは、「死亡日から3ヶ月以内」です。

 

 

間違いなくこの期限が一番最初に到来するわけですので、まずはこの開始日を絶対に頭に入れておきましょう。

 

 

しかし、今回のように孤独死された場合、おそらくその死亡された当日に死亡の事実を知るという可能性は極めて低いと思われます。

 

 

ご自宅内でお亡くなりになられ、異変に気付いた近隣の方、もしくは新聞配達員さんなどからの通報によって警察が駆け付け、中に入って倒れているのを確認、その後病院で死亡の確定というのが一般的な流れかと思います。

 

 

そして、警察が親族を調べ、親族に対して死亡の連絡をして初めて死亡の事実を知るはずです。

 

 

つまり、「死亡日=死亡の事実を知った日」ではありませんので、次の期限の開始日としては、「死亡の連絡を受けた日」になります

 

 

電話で連絡を受けた場合

→その日を証明できるものがなかったりもしますので、必ずメモを残しておくようにしましょう。かけてきた人の名前、時間、話の内容などもメモしておいた方がベターです。

 

 

郵便で連絡を受けた場合

→切手の消印が重要になりますので、封筒を捨てずに残しておかれた方が良いと思います。

 

 

これ以外にも放棄の期限の開始日についてはいろいろな考え方がありますが、より確実なもの(できるだけ期限が早く来るもの)をお伝えしています。

 

 

どうしても期限に間に合わないかもしれない、こういった理由では開始日になりませんか?などご相談がございましたらお気軽におっしゃって下さい。

 

 

それから、”3か月以内”とは十分すぎる期間のように思われるかもしれませんが、実際には、この期間内に判断の根拠となる“相続人の特定”であったり、“相続財産の調査”を行わなければなりません。

 

 

「私が相続人なので相続放棄をします」と家庭裁判所に行っても、「いやいや、あなたが相続人かどうかを証明するものを出して下さい」と100%言われます。

 

 

親子の関係であれば、亡くなった父または母の戸籍(除籍)、そして自分の戸籍を取得することで証明できますが、例えば兄弟姉妹が亡くなった場合は大変です。

 

 

相続関係の第一順位である子供がいないことを証明し、第二順位の父母や祖父母が他界していることを証明し、そしてやっとで兄弟姉妹が相続人になりますので、収集する戸籍謄本や改正原戸籍の数も多くなり、それをしているだけでも数週間、1カ月、2カ月などかかってしまう可能性もあります。

 

 

自分が相続人であることを証明するというのは決して簡単な作業ではありませんので、今日明日すぐに相続放棄の手続きができるわけではないことを忘れず、相続放棄すると決めた場合はすぐに行動に移すようにしましょう

 

 

孤独死のために財産状況が全く分からないという場合は財産調査、債務調査をしてから判断することもあるかと思います。

 

 

そうなると、まずは自分が相続人であることを戸籍上で証明してからそれら調査を進めることになりますので、より時間がかかってしまうことを忘れないでください。

 

 

3ヶ月という期間は本当にあっという間です。

 

 

相続放棄を考えている、その可能性もあるという場合は、専門家に早々にサポートを依頼するというのも一つの方法です。

 

 

3-2.相続放棄を決めたら基本的には何も手続きしないこと

 

すでにお伝えしましたが、そもそも相続放棄というのは「相続人としての地位を失う(相続人ではなくなる)」ことになります。

 

 

よって、電気や水道の解約など直接の財産にかかわらない手続きであっても、よかれと思ってすすめたことが「相続する意思がある」と判断されてしまう可能性が絶対にないとは言い切れません。

 

 

相続人ではない、要は第三者が勝手に手続きをしている状況になるわけです。

 

 

今ではいろいろなホームページで情報が公開されていますが、何か手続きをしたことによって万が一でも相続放棄が取り消しになってしまったらどうしますか?

 

 

それによって多額の借金を背負うことになってしまった場合、取り返しのつかないことになりませんか?

 

 

家庭裁判所での相続放棄を検討、または決断されている場合は、基本的には何も手続きをしない方が賢明です。

 

 

請求書や支払いの催促が来ることもありますが、その際は相続放棄をする意思をきちんとお伝えすれば、たいていの場合は状況を理解してもらえることが多いです。

 

 

3-3.相続放棄をする場合でも、生命保険は受け取れる場合もあります

 

先ほど「相続放棄をする場合は基本的には何も手続きしないこと」とお伝えいたしましたが、例外があります。

 

 

それは、生命保険の死亡保険金受取人になっている場合の手続きです。

 

 

保険契約に伴う死亡保険金はその他の財産(銀行預金、株式、不動産など)とは性質が異なり、指定された受取人に対して支払われる(指定された受取人のみが請求できる)ものです。

 

 

つまり、他の相続人との間で分割協議をする必要がなく、受取人として指定された人の固有の財産になりますので、たとえ相続放棄をして相続人としての地位を失ったとしても受け取ることが可能です。

 

 

ご自宅内から生命保険の保険証書などが見つかった場合、まずはその内容についてしっかりと確認し、受け取れるものは受け取っていただいても相続放棄には一切影響しませんのでご安心ください。

 

 

これとよく似た性質のものとして、遺族年金なども遺産分割の対象外ですので、例えば相続放棄をした場合でも受け取ることが可能です。

 

 

判断の基準は「固有の財産かどうか」「受取人の指定があるかどうか」を一つのチェックポイントとしてご確認下さい。

 

 

(参考事例)

家庭裁判所で相続放棄をした相続人でも生命保険は受け取れる?

 

 

 

4.まとめ

 

・孤独死の相続人になった場合、まずは相続人の特定と財産調査を早急に進める。期限は3ヶ月!

 

・相続すると決めた場合、複数の相続人がいれば必ず遺産分割協議書を作成しておく。

 

・財産調査、債務調査の結果、相続放棄をすると決めた場合は基本的には何も手続きをしないこと。

 

 

今回のご相談者様も、お亡くなりになられたお兄様とは疎遠だったうえ、遠方にお住まいということもあり、なかなか現地に行くことができないとのことでした。

 

 

また、お仕事をされながら、子育てされながらという状況でもあり、全てのお手続きをお一人でされることが非常に困難であるということで、当センターにご相談、ご依頼いただきました。

 

 

死亡後・葬儀後に行う手続き一覧ページをご覧いただくとわかるように、相続のお手続きは多くの内容とともに期限に追われることが現実です。

 

 

当センターでは、「一部のお手続きのみ力を借りたい!」という方のサポートもさせて頂いております。

 

今回のように少し複雑な状況の方は、ぜひ一度ご連絡ください。

 

 

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>>遺産相続手続き代行サービスの内容・料金

 

 

 

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