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実際にあったご相談実例

70歳を超え、これから先のことを考えたとき、遺言書を書いておこうと思っていろいろ調べております。手書きで便せんに書こうと思っていたのですが、公正証書で作成する方法があるとのこと。それは自筆と何か違いがあるのでしょうか?また、どちらがオススメでしょうか?

最近ではエンディングノートがしばしばテレビに取り上げるようになりましたが、多くのエンディングノートには「自分で作る遺言書」的なページやキットが付いています。

それらはいわゆる「自筆証書遺言」、つまり自分の手で書く遺言書ですが、実は遺言書には「自筆証書遺言」以外にも「秘密証書遺言」と「公正証書遺言」があるんです。

このうち、今回のご相談は「公正証書遺言」に関するものですので、そちらを取り上げて回答させていただきます。

 

まず、皆様が一番知りたいのはメリット・デメリットではないかと思いますので、それらを一つ一つ詳しく解説させていただきます。

 

 

公正証書で遺言書を作成するメリット

 

1 破棄、改ざんされる心配がない

例えば自筆で書いた遺言書の場合、自分の部屋の奥の奥の引き出しにこっそり隠していたとしても、同居の親族、たまたま遊びにきた孫など、誰かが見つけてしまう可能性はゼロではありません

逆に、この可能性がゼロと言えるぐらいわかりにくいところに遺言書をしまっていたなら、それは自身が亡くなった際に誰にも見つけられず、そのまま他の荷物と一緒に処分されてしまう可能性もあるでしょう。

つまり、自分で書いた遺言書は、しかるべきタイミングで「見つけてもらう」必要があるのです。

そのタイミングが自分の意図していないタイミングで訪れてしまうと、遺言書を見つけた人が自分に不利な内容の遺言書を書かれている事を知ったとすれば、その内容を書き換えてしまうかもしれません。

もっと極端なケースを考えれば、そのまま捨ててしまうかもしれません

これが「破棄、改ざんのリスク」です。

 

公正証書遺言の場合、このリスクが完全にゼロになります。

なぜか、それは公証役場に遺言書の原案が保管され、遺言者が持ち帰るのはあくまでもその写しだからです。

つまり、遺言書の内容に納得のいかない人が隠したり捨てたり破いたりしても、そもそもの原本が公証役場にありますので、その原本を書き換えることは当事者以外絶対にできないないということです。

 

公証役場にある遺言書の原案を変更できるのは遺言者のみです。

遺言者の意思を書き記したのが遺言書なので、第三者の意思はそこには反映されません。

これが一つ目の大きなメリットです。

 

 

2 家庭裁判所での検認の必要がない

「検認」という聞き慣れない言葉が出てきましたが、ここは条文で確認しましょう。

 

第1004条(遺言書の検認)

一 遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。遺言書の保管者がない場合において、相続人が遺言書を発見した後も、同様とする。

二 前項の規定は、公正証書による遺言については、適用しない。

三 封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会いがなければ、開封することができない。

 

条文を見ていただければどういったものかイメージしていただくことはできるかと思いますが、一に記載の通り、遺言書を見つけた場合、相続開始後すぐに家庭裁判所に提出して下さいということです。

そして家庭裁判所で行われる手続きが「検認」であり、そこでは遺言書として必要な体裁を整えているかどうかを確認し、今後遺言書の内容について改ざんされないよう、また誰かが勝手に破棄してしまっても大丈夫なように、裁判所に履歴が残ることになります。

 

ここで「二」を再度ご確認下さい。

もう明らかですが、前項の規定は、公正証書による遺言については、適用しない。」と記載されております。

つまり、公正証書遺言の場合は検認が必要ないですよ、そのまま正式な遺言書として使用し、それぞれ手続きを進めてもらってもいいですよということです。

検認にかかる手間、時間などを考えれば、公正証書にしておくほうが絶対にいいです。

これだけは間違いありません。

(参考:家庭裁判所の検認のページ

 

 

3 遺言執行者を指定できる

遺言執行者とは「遺言書の内容を実現する者」、つまり「遺言書の通りに手続きを進めていく者」ですが、遺言書内で指定すること自体は公正証書遺言に限ってのことではありません。

ですので、これは「自筆・公正証書に限らず遺言書を作成するメリット」と言えるかと思います。

 

遺言書で特定の財産を受け取る人を「受遺者(じゅいしゃ)」と呼びますが、法定相続人ではない受遺者(例えば養子縁組をしていない孫、息子の奥様など)が手続きを行う際、実際には相続人全員からの同意を得なければなりません。

しかし、本来なら法定相続人である自分たちがもらうはずの財産を別の人がもらうわけですので、快く同意しないケースも容易に想像できるかと思います(実際、そういったトラブルのご相談を非常に良くお聞きします)。

 

そこでこの遺言執行者を指定しておくことで、その執行者の一任で手続きを進めることが出来るのです。

 

今回のご相談のケースでもそうですが、相続人の中に連絡の取りにくい人がいる(海外在住の姉)場合には、公正証書遺言書の作成と同時に遺言執行者を選任しておくことが最善であると言えます。

 

「遺言執行者」は誰でもなれるわけではなく、未成年者、破産者は不可とされております。

つまり、反対に考えるのであれば、未成年者と破産者以外の人なら誰でもよいということですので、法定相続人、受遺者、法人(株式会社、一般社団法人、弁護士法人等)も含め、ほとんどの人がなることができます。

 

 

公正証書で遺言書を作成するデメリット

 

・・・正直なところ、ほとんど見つかりません。

強いて挙げるとすれば費用がかかるところかと思いますが、専門家報酬については公正証書遺言を生前に作成する場合でも、自筆証書遺言の検認を死後に受ける場合でも、どちらでも数万円~の費用がかかることになります。

(要は、生前に手続きをするのか死後に手続きをするのかだけの違いです)

 

唯一異なる費用としては「公証役場に支払う手数料」です。

こちらは自筆証書遺言の場合だと公証役場で手続きをすることは一度もありませんので、公証役場に対して手数料を支払うということはありません。
(検認は管轄の家庭裁判所に申立てをします)

 

公証役場で遺言書を作成する場合の手数料ですが、以下の通り定められております。

 

公証役場に支払う手数料

遺言書に書く財産の合計 手数料
100万円まで 5,000円
200万円まで 7,000
500万円まで 11,000
1,000万円まで 17,000
3,000万円まで 23,000
5,000万円まで 29,000
1億円まで 43,000

※手数料は財産を譲り受ける人ごとに計算し、それぞれの手数料を合計したものが総額になります。
※遺言書に記載する財産の総額が1億円未満の場合、11,000円加算されます。

 

この情報だけではわかりにくいので具体的に例を挙げておきますと、

遺言者である母が娘に3,200万円、息子に1,500万円の預金を相続させる旨の遺言書を作成する場合、

①娘分     ・・・ 29,000円
②息子分    ・・・ 23,000円
③1億円未満の加算 ・・・ 11,000円

の合計で、63,000円が公証役場に支払う手数料になります。

(詳しくは日本公証人連合会のホームページにてご確認下さい)

 

 

もう一つ、公証証書で遺言書を作成する場合のデメリットといえば、作成時点でいろいろと書類が必要であったり公証人とのやり取りがありますので、手間がかかるという点は挙げられるかもしれません。

しかし、これも自筆の場合の死後の検認でもそれ相応の手続きは必要になりますので、それほどのデメリットとは言えないかと思います。

 

 

上記をしっかりとご相談者様にご説明させていただいたところ、公正証書遺言の方式で、証人を当センター行政書士2名、うち1名を遺言執行者として、遺言作成のお手伝いをさせていただくことになりました。

 

 

最後に、注意しておいていただきたい点としまして、遺言の内容によって財産をもらえない人がいる場合、もしくは他の相続人に比べて極端に少ない相続人がいる場合、その相続人から「遺留分減殺請求」という主張をされる可能性があります。

関連事例を挙げておりますので、そちらでご確認下さいませ。

 

【遺留分滅殺請求に関するご相談事例】

遺言書による「遺贈」と養子縁組による「相続」、どちらがオススメ?

遺言書で生命保険の受取人が変更されていた!有効?無効?

 

 

■■■まとめ■■■

遺言書には3種類あるが、生前に時間的な猶予がある場合は公正証書遺言がおすすめ。

遺言では、作成と同時に遺言執行者を指定しておくのが望ましい。

遺言書があるとはいえ、遺留分滅殺請求のことも考慮しておく必要がある。

 

 

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